外観
蔓に覆われ、半ば自然に還りかけていた家屋。屋根を全て葺き直し、白漆喰と赤瓦の古民家らしい佇まいへと戻しました。古い柱と梁はそのまま──新しいのは、肌触りの良い土壁と、夜露を凌ぐ屋根の板だけ。
これは、のぶしろ家を選んでくださる方への、編集後記のような前書きです。短い旅行ではなく、ここで暮らす一週間のために。
玄関から、サンダルのまま海まで一分。シーズンの夕方は、家族みんなで日が落ちる瞬間を見届けるのが、ここでの日課になります。
平久保半島は、石垣島の中でも街明かりが届かない最果ての地。テラスに寝転べば、頭上が天の川で覆われる夜があります。
一週間、二週間、ひと月。短期の旅行ではなく、暮らすように滞在してください。洗濯機も、ちゃんと使える台所も、ここにはあります。
一九六〇年代、平久保。
重機もまだ少なかった頃、
集落の男たちが集まって、
屋根を組んでいた。
── しろじいは、
その家でやがて宿を始める。
屋根の上に、男たちがいる。
重機もない頃の平久保で、村の全員が手と肩で家を建てていた。柱の傷ひとつ、土間の凹みひとつにも、誰かの手の跡が残っている。
この家は、六十〜七十年前に、平久保の村の人たちが寄り合って建てたものです。電気も水道もまだ完璧ではなかった時代、互いの家を一軒ずつ皆で建てていく。それが、当たり前だった頃の家です。
この家には、しろじいというおじいちゃんが長く暮らしていました。屋号「のぶしろ家」は、しろじいの名前から。かつて祖父が同じ場所で営んでいた宿の名前を、孫の代で受け継いでいます。
古き良きものは、そのまま残しました。新しくしたのは、皆さんが快適に過ごすために本当に必要なものだけ。エアコンもキッチンも整っていますが、家の骨格はあのころのまま。柱の太さも、梁の色も、土間の冷たさも変わりません。
八名まで泊まれるこの家で、どうか「住むように」過ごしてください。一週間でも、二週間でも。短い旅行ではなく、ここで暮らすように、夕暮れと朝を迎えてほしいのです。
「住むように、滞在する。」
── これは、
家の使い方の話です。
柱・梁・赤瓦・建具など、古き良きものはそのまま。台所・水回り・寝具など、暮らしに直接かかわるところだけ、現代の快適さに整えました。これは、その記録です。
蔓に覆われ、半ば自然に還りかけていた家屋。屋根を全て葺き直し、白漆喰と赤瓦の古民家らしい佇まいへと戻しました。古い柱と梁はそのまま──新しいのは、肌触りの良い土壁と、夜露を凌ぐ屋根の板だけ。
簡素な居間に、八人で囲める無垢の食卓を据えました。畳を敷き直し、障子は紙だけ張替え。枠は六十年前の木のまま使っています。家族や仲間と長く話す夜のために、椅子はやや大きめに選びました。
雑然としていた台所を、IH・大型冷蔵庫・アイランドカウンターのある現代の台所へ。住むように滞在するこの家で、もっとも多く手を入れたのが、ここです。地元の食材を、ここで料理して食卓へ運んでください。
古い畳を全て新調し、障子は枠を残して紙だけ替えました。寝具は、ダブルベッド二台と布団四組。畳の匂いと、夜の海風と、平久保の闇──六十年前から、この部屋にあったものを残してあります。
TVは置いていません。代わりに、テラスがあります。見るものに困ったら、夕日と星空をどうぞ。
西の海に夕日が沈み、東の空から星が昇る。その境目の数十分を、私たちは「ご褒美の時間」と呼んでいます。
平久保は、優しい場所です。同時に、台風が来れば本気で島を揺らす場所でもあります。地域の暖かさと自然の厳しさ、その両方をひっくるめて感じてもらえる家であってほしいと思っています。
古き良き構造を残しながら、長く快適に暮らすための設備は揃えました。持ってこなくていい、置いていけるよう、必要なものはすべて家の中に。
のぶしろ家があるのは、石垣島最北端・平久保半島のサンセットビーチ集落。市街地からは車で約四十分。たどり着くのに少しだけ時間がかかる場所だからこそ、そこには本物の静けさと、街明かりに邪魔されない夜空があります。
石垣島内屈指の夕日スポット。徒歩一分のため、夕方になったらサンダルでふらりと。
島の最北端。日本初の星空保護区認定エリアの中心。星空観測の聖地。
近隣の食堂・直売所。最終買い物ポイント。
離島ターミナル・スーパー・レンタカー会社・空港もこちら方面。
住むように泊まる宿は、過ごし方に正解がありません。先に滞在された方々の例を、編集部でいくつか書き留めました。
祖父母とお孫さんで一棟貸切。両親の足腰に優しい一軒家、子供がはしゃいでも気兼ねなし。朝はサンセットビーチを散歩、昼は市街地で買い出し、夕方は夕日、夜はテラスで星座を探す。キッチンで地元の魚を捌く時間も、家族の記憶になります。
リモートワーク主体のお二人に。Wi-Fiは完備、テラスは集中できる作業場所にもなります。仕事を切り上げたら、サンセットを見て、夕食を作って、星空の下で一日を閉じる。移住の下見にもおすすめです。
気の置けない友人たちと。一棟貸しなのでパジャマでくつろぎ放題、夜更かしも気兼ねなく。Instagramに残したくなる景色、写真にしたくなるディテール、料理を持ち寄るような夜があります。
一棟貸切(最大八名)。最低二泊から。連泊するほど、お得になります。
ロー SEASON
梅雨・一月〜二月・台風期
雨の日は、テラスから水煙の海を眺めるのが一番贅沢な過ごし方です。
ミドル SEASON
春・秋・三月〜四月・十月〜十一月
一年でいちばん気持ちのよい季節。風も光も、ちょうどいい温度になります。
ハイ SEASON
ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始
海と星空が最も濃くなる季節。ご予約はお早めに。
※ 地元・琉球猪、石垣牛などの食材を、ご滞在中に冷凍庫から購入いただけます(要事前相談)。
石垣島最北部・平久保半島。空港から国道三九〇号を北上、車で四十分ほど。買い出しは到着前に、明石集落で済ませておくのがおすすめです。
※ 平久保半島へは公共交通機関でのアクセスが限られます。レンタカーのご手配を強くおすすめします。
FIG. 10 / 平久保半島の位置
ご予約前にご覧いただきたい、編集部への問い合わせ集です。それでも疑問が残る場合は、お気軽にお問い合わせください。
夕日と星空、波の音と、家のディテールが代わりに迎えてくれます。Wi-Fiは完備していますので、どうしても見たい番組はお手元のデバイスで。多くの方が「TVを忘れていた」とおっしゃいます。
はい。光回線でのワーケーションを想定した環境です。テラスや和室など、お好きな場所で作業いただけます。
申し訳ございません、現在ペット同伴のご利用は受け付けておりません。
建物内・敷地内ともに全面禁煙とさせていただいております。
ぜひお越しください。一棟貸しですので、お子様の声で他のお客様にご迷惑をかける心配がありません。布団のご用意もございます。
二泊からとさせていただいております。三泊以上で連泊割引が適用されます。
ダブルベッド二台+シングル布団四組、最大八名様までお泊まりいただけます。
石垣島は台風常襲地です。フライト欠航等の場合のキャンセルポリシーはご予約時にご案内いたします。台風中もWi-Fi・電気・水道が止まることは稀ですが、状況次第で滞在をご支援します。
地元琉球猪・石垣牛など、地元食材を宿の冷凍庫からご購入いただけます。詳細はご予約後にご相談ください。
下記のいずれかの方法で承っております。ご質問だけでも、お気軽にどうぞ。
Instagram DM・お電話・メールでの直接ご予約も承ります。長期滞在のご相談、食材のご注文もお気軽にどうぞ。
ホシハク合同会社 代表・新垣 信成。平久保半島自治協議会の会長として、地域の自然と暮らしを守る取り組みも続けています。
ご滞在中、地域のおすすめスポットや、地元の旬の食材についても、いつでもお声がけください。星空のいい夜には、外までご案内することもあります。
── のぶしろ家 編集人 / 新垣 信成